【HACCP!】食品の殺菌と酸性電解水
こんにちは!
NSK近藤です!
HACCPやってますかー!
だんだんと日中の気温が高くなり食中毒が発生しやすくなる季節になってきましたね。
食の安全・健康被害の発生を防止する為、さらには食をとりまく環境の変化に対応する必要があるなどの理由から
食品衛生法は15年ぶりに大きく改正されました。これはおよそ4年前の2018年6月の事で、この改正により
すべての食品事業者に対しHACCPに沿った衛生管理が求められる様になりました。
※HACCP【 Hazard(危害),Analysis(分析),Critical(重要),Control(管理),Point(点)】
HACCP管理をする上で非常に重要となる食品添加物殺菌料として野菜や果物などの食品や、
調理器具等に対し次亜塩素酸水が利用できる事は、世の中の一般の方々にはまだあまり知られていません。
そこで今回は、電解水普及のため食品添加物殺菌料の内容や要点について改めてまとめてみたいと思います!
食品添加物とは
まずは食品添加物について調べてみたいと思います。
食品衛生法によれば 食品添加物とは食品の製造過程または食品の加工や保存の目的で
食品に添加、混和などの方法によって使用するもの と定義されています。
保存料や酸化防止剤などが一般的によく知られていますね。
基本的に食品添加物には使用目的や成分、含量に関する成分規格が定められており、
厚生労働省や食品安全委員会によって有効性や安全性の調査・評価がされています。
食品添加物に指定されるには安全性が実証、確認されたものという条件があります。
次亜塩素酸水の食品添加物指定
今回はそんな食品添加物の中でも特に重要な食品添加物殺菌料に注目してみたいと思います。
殺菌料として使用できる次亜塩素酸水の定義について厚生省の資料を今一度確認してみますと、
次亜塩素酸水は食塩水などを電気分解することにより得られる水溶液である。
本品には 強酸性、弱酸性、微酸性がある。 とあります。
食添使用が可能な次亜塩素酸水の含量や液性について要点を下記にまとめてみます。
同時に食品添加物として使用できる次亜塩素酸ナトリウムや他の電解水も比較してみましょう。
食品添加物殺菌料 分類
名称 | pH | 塩素濃度 | 製造方法など | 備考 |
強酸性次亜塩素酸水 | 2.7以下 | 20~60ppm | 有隔膜電解槽 NaCl or HCl | – |
弱酸性次亜塩素酸水 | 2.7~5.0 | 10~60ppm | 有隔膜電解槽 NaCl or HCl | – |
微酸性次亜塩素酸水 | 5.0~6.5 | 10~80ppm | 無隔膜電解槽 NaCl or HCl | – |
電解次亜水 ※いわゆる電解水 |
7.5以上 | ~200ppm | 無隔膜電解槽 NaCl | ※次亜塩素酸ナトリウム希釈水と同等 |
次亜塩素酸ナトリウム液 | 7.5以上 | 100~1000ppm | 希釈して使用 | ※次亜塩素酸ナトリウムとして |
食品添加物殺菌料として使用できる次亜塩素酸水は電気分解方式で製造されていることが前提となります。
また電気分解の後、食品添加物としての次亜塩素酸水の規格には適合しないものの、
次亜塩素酸ナトリウム水溶液に近い性質をもつ その他の水については
条件に適合すれば次亜塩素酸ナトリウム水溶液と同等の物として食品添加物として扱う事が認められています。
食品添加物に認められていないモノは使用しちゃダメだよ。
食品に使用できない次亜塩素酸水
ここまで次亜塩素酸水は食品への使用が認められていると紹介しましたが、
電気分解で生成されていない次亜塩素酸水は食品添加物殺菌料として使用できません。
※食品添加物の他、特定農薬としても使用できません。
製造方法によっては成分や安全性など一番大事な部分にも大きな違いがでるので
同じ次亜塩素酸水だからといって混同してしまうのは大変危険なんですね。
使えない物があるの?どうやって見分けたらいいの?
製造方法、成分などをよく調べる事が重要です。
詳細については以前投稿した記事をご確認ください。
様々な商品が出回る中で次亜塩素酸水を安全に正しく利用するためには、
製造方法、使用方法、有効成分、副生成物、濃度、使用期限などを確認しましょう。
「電解水には興味あるけどよくわからない…」
こんな不安が少なくなるといいなと思ってこれからも情報提供していきたいと思います。
ご不明点などあればお問い合わせくださいね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。